MEDICAL GUIDE 診療のご案内

婦人科

クオリティオブライフの向上に

婦人科については思春期から成熟期、更年期、円熟期とあらゆる世代に対応しています。特に月経痛、月経前症候群(PMS)、過多月経、更年期障害など月経(生理)にまつわる女性医療に力を入れています。女性の皆さん月経(生理)に関する悩みは我慢する時代ではありません。それらを乗り越えQOL(クオリティオブライフ)を向上し女性が生き生きと生きていくことを応援させていただきます。
また一般的な不正性器出血、帯下(おりもの)、痒み、痛み、お腹や腰の痛み等の訴えや子宮がん検診希望などにはもちろんお応えしていきます。

年代別症状

思春期(10歳~18歳頃まで)

初経が来る頃、女性の体内でエストロゲンの生成が開始されますが、まだバランスがとれていないため生理周期や期間は不安定です。

【代表的な病気・悩み】
  • 月経不順
  • 月経痛
  • 月経前症候群(PMS)
  • ニキビ
  • 性感染症
  • 妊娠
  • 摂食障害など
性成熟期(18歳~40代半ば頃まで)

エストロゲンの分泌が活性化しホルモンバランスも整ってくる時期です。30代半ばまでは心身共に充実しており、妊娠・出産にも一番適している時期です。

【代表的な病気・悩み】
  • 月経痛
  • 月経前症候群
  • 過多月経
  • 子宮内膜症
  • 子宮筋腫
  • 性感染症
  • 子宮頸がん
  • 妊娠に関連する疾患
  • 産後うつ
  • 不妊症など
更年期(40代半ば~50代半ば頃まで)

閉経が起こる前後5年間くらいを更年期と呼びます。女性ホルモンの低下により色んな意味でバランスを崩していく時期です。

【代表的な病気・悩み】
  • 更年期障害
    (ホットフラッシュ、のぼせ、発汗、
    動機・息切れ、倦怠感、頭痛、肩こり、
    イライラ、憂うつ、不眠など)
  • 子宮頸がん
  • 子宮体がん
  • 卵巣がん
  • 乳がん
  • 脂質異常
  • うつ病
円熟期(50歳半ば以降)

閉経し、エストロゲンの分泌がなくなります。体の様々な粘膜の潤いや骨を健康に保つ働き、また脂質代謝にも関連していたエストロゲンが出なくなるために様々な影響が出てきます。

【代表的な病気・悩み】
  • 尿失禁
  • 萎縮性腟炎
  • 性交痛
  • 子宮脱
  • 骨粗しょう症
  • 子宮体がん
  • 卵巣がん
  • 脂質異常

婦人科の診療内容

すべての女性が健やかに過ごせるようサポートいたします。
婦人科の診療内容
ブライダルチェック

ブライダルチェックは、妊娠や出産に影響を及ぼす病気がないか、赤ちゃんに感染する病気がないかなどをくわしく検査します。結婚、妊娠をお考えの方にお勧めしております。

子宮がん検診
子宮がんには子宮の入り口(子宮頚部)に出来る子宮頸がんと奥の方に出来る子宮体癌がありますが、日本人の場合は子宮頸がんの方が圧倒的に多いため、俗に子宮がん検診といえばこの「子宮頸がん検診」のことを言います。
子宮頸がんは、ヒトパピローマウイルス(HPV)が原因で起きているということが明らかになっています。HPVは性交渉によって感染するウイルスです。子宮頸がんは30歳代から40歳代に多い病気ですが、最近は20歳代など若い患者さんにも増えてきているため注意が必要です。セックスを経験されている方は20歳代からでも子宮がん検診を受けましょう。
子宮体がんの発生にはエストロゲンという女性ホルモンが影響しており、50歳代から60歳代の女性に多くみられる病気です。どちらかというと未産や月経不順の方に多く、また、肥満や糖尿病も発症リスクになると考えられています。閉経後の不正性器出血の場合は「子宮体がん検診」も受けた方がいいでしょう。
月経関連症状
(月経不順、過多月経、月経困難症、月経前症候群)
月経(生理)は女性であれば思春期前期から誰もが経験することです。この月経に伴って起こる様々な症状には個人差があります。中にはこうした月経に伴う症状で学校生活、仕事など日常生活に支障を来す方もいます。昔はこれらの症状は女性として生まれてきたので仕方がないと諦めていた方も多かったかもしれません。しかし、現代はこうした月経に伴う月経不順、月経痛(生理痛)、過多月経(出血が多い)、月経前症候群・PMS(月経前になると体調が悪くなる)などの症状はお薬で乗り越えることが出来る時代です。こうした月経に伴う様々な症状から解き放たれてQOLを高めていく時代です。諦めないで是非ご相談ください。
ピル(OC、LEP)処方
月経に伴う様々な苦痛を無くすお薬としてピルがあります。昔は色んな副作用があると言われていましたが現在は低用量ピル、超低用量ピルとホルモンの量を極限まで下げてあるので副作用はほとんどありません。元々が避妊薬でしたので避妊につかうOC、また月経に伴う様々な症状を緩和するために作られた保険薬のLEPがあります。
医師の指示にしたがって正しく服用していくことで日常生活を快適にしていくことが出来ると思います。
尚、滅多にない副作用として血栓症があります。ふくらはぎの痛みなど感じる時は連絡ください。喫煙者、高血圧、肥満(BMI30以上の方)はそのリスクが高くなりますのでピルは不向きです。
緊急避妊ピルの処方
緊急避妊ピル(アフターピル)は避妊に失敗した時に服用するお薬です。不安なセックスがあって72時間以内に服用する薬です。100%ではありませんが緊急避妊ピルを服用しないよりは服用した方が妊娠を防ぐ確率が上がります。費用は病院によって違いますが当院は8000円です。
あくまでも緊急避難的な薬ですので何回も使うものではありません。大切なことは今後、普通のピル(OC)やリングなど女性主体の確実な避妊法につなぐことです。
ミレーナ挿入
ミレーナは主に月経困難症、過多月経の治療に用います。ミレーナ(LNG-IUS)は,女性ホルモンのひとつで ある「黄体ホルモン」を子宮の中で持続 して放出する「子宮内システム」です。LNG-IUSから放出される黄体ホルモンには、子宮内膜の増殖を抑えるはたらき があります。LNG-IUS装着後、子宮内膜が薄くなることにより、月経血量は減少し、月経痛も緩和されます。ご希望のかたは月経の5日から7日目くらいにお出でください。
避妊の為に挿入する際には自費となります。
更年期
50歳前後で閉経を迎えますと女性ホルモン(エストロゲン)の低下により様々な症状が出てくることがあります。先ずホットフラッシュ(カーっと熱くなる)、発汗から始まり肩こり、疲れやすい、頭痛、腰痛、不眠、イライラ、動悸・息切れ、うつ状態・不安感、めまい等々症状は多岐にわたります。更年期を迎えれば自然なことで、しばらくすると通り過ぎる方が多いですが、中には日常生活に支障を来すほどに症状が強く出る方もいます。そうした場合には女性ホルモン補充療法や漢方薬による治療が出来ます。是非、ご相談ください。
性感染症の検査
初めての妊娠で来院する妊婦さん全員を検査してみるとクラミジアが5%(20人に1人)の割合でみつかります。 性感染症はすでに一般生活に深く広く浸透してきています。その理由の一つにクラミジアをはじめとする性感染症は特に女性では症状が全くないことがあげられます。
症状がないのがクラミジアの症状とも言われています。
もしクラミジアや淋病を放置すると、将来不妊症や子宮外妊娠の原因となることもありますので、症状はなくても不安がある方は早めの検査をおすすめします。
子宮頸がん(HPV)ワクチン接種
子宮頸がんはヒトパピローマウイルス(HPV)の感染が原因と言われています。一回でも性交渉があればHPVの感染が起こる可能性があり、生涯に80%以上の方がHPVに感染すると言われています。しかし通常は感染しても自然に排除され消えます。そんな中である種のHPVが子宮頚部にずっと居座ると少しずつがん細胞へと変化していくことがあります。ただ現在はこうした癌化のリスクが高いHPVに対してのワクチンがあります。無料でワクチンを打てる定期接種の対象は12歳~16歳(小学校6年生~高校1年生相当)ですが、それ以上の年齢の方も有料で打つことは出来ます。
※1997年(平成9年)生まれ~2005年(平成17年)生まれの方でワクチンを打ってない方はキャッチアップ接種として2025年(令和7年)3月までは無料でワクチン接種を受けることが出来ます。
※ワクチンを接種した方も20歳になったら子宮頸がん検診を受けることが大切です。
思春期の方へのサポート
思春期の女子の皆さんにとって産婦人科は敷居の高い所かもしれません。でも月経(生理)に関する症状、特に月経痛(生理痛)は放置しない方がいいです。早め早めに鎮痛剤(痛み止め)を飲んでください。それでも痛みがひどい時は是非相談にきてください。月経痛の後ろには将来の子宮内膜症という病気が隠れていることがあります。痛み止めで解決しない時はピルで治療することが出来ます。またセックスを経験したことがある方で帯下(おりもの)や腹痛などが気になる方は性感染症(クラミジアや淋病など)の可能性もありますので早めに相談に来てください。また痩せ願望で極端なダイエットをすることは非常に危険です。排卵・月経が止まってしまうこともありますので気をつけてくださいね!3か月以上の無月経は放置しない方がいいですよ。遠慮せずに何でも相談に来てください!
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